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オリンピックが終わった後の競技場の使われ方・役割【新国立競技場の未来とその後】

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2020年東京オリンピックが近づいてきましたね。

ただ、競技場やら何やらで未だにたくさんの問題を抱えている状態です。

 

今回はその東京オリンピックで使用される新国立競技場がオリンピック後にどう使われていくのかということを考えてみることにしました。

比較・例として過去のオリンピックで使われた競技場を参照にしていきます。

 

 

オリンピックで使われた競技場の再利用の例と放置された競技場

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これまでオリンピックで使われてきた競技場には、オリンピックのために作られた競技場が多くあります。

その中の一部の競技場のその後を紹介していきます。

 

オリンピックベースボールセンターのその後(アテネオリンピック)

1つ目は、2004年のアテネオリンピックで使われた「オリンピックベースボールセンター」です。

 

名前のとおり、オリンピックベースボールセンターはアテネオリンピックの時に野球場として使われました。収容人数は約9000人です。

パラリンピックではアーチェリー競技の会場としても利用されました。

日本代表はこのアテネオリンピックで銅メダルを獲得しています。

 

しかし、その後のグラウンドは芝が荒れ放題になりそのまま放置されてしまっています

理由は、ヨーロッパでは野球がさかんに行われていないためです。

野球ができる会場があったとしても、そこで野球をする人がいなければ無駄な建物となってしまいます。

 

マラカナンスタジアムのその後(リオデジャネイロオリンピック)

2つ目は2016年のリオデジャネイロオリンピックで使われた「マラカナンスタジアム」です。

 

マラカナンスタジアムは1950年に建てられた収容人数20万人の大規模なスタジアムです。

ブラジルワールドカップの時や地元のクラブチームのホームスタジアムとして利用されていました。

 

その後、2013年にサッカーの大きな大会(コンフェデレーションズカップ)で利用されるため改装工事が行われました。

収容人数8万人のスタジアムとして生まれ変わり、2016年のリオオリンピックのメインスタジアムとして使われます。

 

しかし、大会終了から約半年後に会場のイスや大型のモニターが盗まれてしまっていたり、グラウンドが荒れ果てている様子が報道されました

 

この大会で使われた他の競技施設では、会場を解体して学校の建設資材として再利用されるリサイクルスタジアムとして建設されたものもあったようですが、その建物もリオデジャネイロ市が資金不足を理由に計画を延期して工事のめどが立っていないという状況です。

 

こうなってしまったのは行政の無責任さが大きな問題ですね。

管理費用もなければ民間企業の協力すらも得ることができなくなり、管理者が存在せず放置される事態を招いてしまいました。

 

新国立競技場がそんなことになって欲しくありません。

 

オリンピックスタジアムのその後(ロンドンオリンピック)

3つ目は2012年のロンドンオリンピックで使われた「オリンピックスタジアム」です。

ロンドンオリンピックのメインスタジアムとして利用された収容人数8万人のスタジアムです。

 

オリンピックが終わった後には、ラグビーワールドカップ世界陸上の競技場として有効的に使用されています。

その後は、一度改築があり収容人数を6万人に縮小してプレミアリーグ(サッカー)に所属するチームの本拠地として利用されています。

 

競技場を建設する前から収容人数を減らしてサッカーチームの本拠地となる計画の上で建てられているため、予め計画があるということはとても大切なことです。

新国立競技場にもこのように計画性を持って建設していただきたかったですね。

 

これまでの夏季オリンピックで使われたメインスタジアムのその後

次に1996年アトランタオリンピックから2012年ロンドンオリンピックまでの、夏期の大会のメインスタジアムの現状をみていきたいと思います。

 

1996年アトランタオリンピック
「センテニアル・オリンピックスタジアム」
収容人数:約85000人

 

アトランタオリンピック終了後は、建設前から予定されていたとおり収容人数約50000人の野球場として改築されました。

改築後はアトランタ・ブレーブス(メジャーリーグのチーム)の本拠地「ターナーフィールド」として利用されていました。

2017年にブレーブスがスタジアムを離れたため周辺は再開発が始まっています。

 

2000年シドニーオリンピック
「スタジアム オーストラリア」
収容人数:約110000人 

 

シドニーオリンピック終了後は改築され、名前も変わりました。

収容人数約83500人と縮小された「ANZスタジアム」に生まれ変わり、現在はラグビー・クリケット・サッカーなどの競技やコンサート会場としても利用されています。

 

2004年アテネオリンピック
「O.A.K.Aオリンピックアスレティックセンターオブアテネ」
収容人数:約75000人 

 

アテネオリンピック終了後は、周辺の競技場などは荒廃してしまったところも多かったようです。

ただ、スタジアム自体はサッカーギリシャ代表の本拠地や地元のサッカークラブの本拠地など多目的スタジアムとして利用されています

 

2008年北京オリンピック
「北京国家体育場」 通称「鳥の巣」
収容人数:約91000人 

 

北京オリンピック終了後は収容人数を約80000人に縮小し、コンサートやスポーツの試合など様々なイベントが開催されています。

特にイベントなどが無いときにはスタジアムの中に入り観光もできるようになっているそうですね。

 

2012年ロンドンオリンピック
「オリンピックスタジアム」
収容人数:約80000人 

 

先ほども紹介したように規模を約60000人に縮小しサッカースタジアムとして利用されています。

しっかりと練られた計画のもとで建てられたスタジアムのため、お手本にしなければいけません。

 

これまでオリンピックで使われてきたメインスタジアムの建設費と相場

そして、東京オリンピックの話題と言えば新国立競技場の高い建設費用ですね。

 

そもそも、オリンピックのメインスタジアムの建設費がどれくらいかかるものなのかを過去の5大会の夏季オリンピックのメインスタジアムの建設費と比べてみましょう。

ただ、建設費にはいろいろな情報があるため正確な値は分かりません。

 

  • 2000年 シドニーオリンピック「約600億円」
  • 2004年 アテネオリンピック「約350億円」
  • 2008年 北京オリンピック「約500億円」
  • 2012年 ロンドンオリンピック「約600億円?」
  • 2016年 リオデジャネイロオリンピック「約500億円」

 

ロンドンオリンピックのメインスタジアムの建設費は約600億円という情報と約900億円という2つの情報があるため正しい建設費が分かりません。

 

900億円となると、建設費が高いスタジアムといわれるかもしれません。

 

そして、リオデジャネイロのマラカナンスタジアムは改修のために約500億円かかったということになります。

 

まあどちらにせよ、メインスタジアムの建設費の相場としては「500億円~600億円」ぐらいということになりますね。

 

オリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場の建設費が高騰した理由とは?

そして東京オリンピックのメインスタジアムとして使われる新国立競技場は建設費「1569億円」ということになりました。

収容人数は68000人の予定となっています。

先ほどのメインスタジアムの建設費の相場と比べてみると約3倍にもなりますね。

 

新国立競技場建設までを振り返ってみると、最初の段階では

  • 収容人数80000人
  • 開閉式の屋根
  • 総工費1300億円

と予定されていました。

 

その後のデザインの選考の結果によりザハ・ハディド氏の案に一度は決定しました。

しかし、そのデザインで建設すると予算を大幅に上回る3000億円かかる見込みのため廃案となり、また一からデザインを募ることになります。

 

そして、隈研吾氏がデザインした案に決定し、このスタジアムの建設にかかる費用が1490億円となりました。

そこから消費税や物価変動、建設の修正などがあり建設費が1569億円に変更なったということです。

 

建設費がここまで高騰した理由としては、3つのことが挙げられます。

 

1つ目は基礎工事に費用がかかるということです。

新国立競技場建設地は元々河川だったために、地盤が軟弱でその上地震大国のためしっかりとした耐震構造が必要となることによって高騰してしまったと考えられます。

 

2つ目は建築資材の高騰です。

東京でオリンピックが行われるということにより、東京近辺では足りないといわれている宿泊場所の建設もしなければいけないため大量の建築資材が必要になります。

 

それにスタジアムに大量の木材が必要になるため、木材を確保しなければいけないということも高騰につながっているはずです。

 

3つ目は人件費です。

先ほども説明したように、スタジアムのデザインが決まるまでに長い期間をかけたためにスケジュールが圧縮されてしまっています。

短い期間で競技場を建設するにはより多くの人手が必要になりますね。

 

こうなったのも、競技場建設の予算の見こみが甘かったために起こってしまったことです。

 

東京オリンピック終了後の新国立競技場の予定はまだ決まってない

少し前までは、新国立競技場は大会終了後改築されることに決まっていました

陸上トラックを撤去して収容人数を80000席に増やし、サッカーやラグビーを中心とした球技専用のスタジアムになるはずでした。

 

ただ、球技専用の会場にしてしまうと芝の維持にお金がかかります。コンサートの会場にも使うとなると芝が荒れてしまうため余計に維持費がかかることになりますね。

 

結局、球技用の会場にしたところで採算をとれる見込みはないということで先送りになった形です。

建設前からオリンピック後の使い方が決まっていれば良かったのですが、これでは不安しか残りません。

 

これまで見てきたように、オリンピック後の競技場は無責任な計画により管理ができなくなることや、土地・地域に見合った建物を造らなければ必要とされずに使用されず放置されるケースもあります。

 

多くの場合は競技場の建設前から時間をかけて大会終了後どう使われるか計画されており、それに応じた競技場の規模・形状・利便性などがきちんと考えられた状態で設計が始まるため問題はないのですが...

 

長く建物を使うため、どのように使うかは建てる前から決めておかなければいけない

建物というのは長く使うものです。

長く使うことのできるものです。

「一回使えばもういいや」という気持ちで造るものではありません。

 

最初に例として挙げたリオオリンピックのメインスタジアムが予定通りに運用されなかったのも、設計と改修がギリギリになってしまったためです。

建前だけの計画を立てただけでは全く意味がありません。

 

新国立競技場の場合も、デザイン決定までに長く時間がかかってしまったためにその後の利用の計画がまだ決まっていません。

建設自体も遅れているため、オリンピック後に新国立競技場がどうなるのかは全く分かりません。

 

もし、新国立競技場が東京オリンピックの後にほとんど利用することがないということが万が一起きてしまえば再び新国立競技場の建設の問題が持ち上げられることになるのでしょう。

そうなってしまえば、東京オリンピックが失敗に終わったという考えになっても不思議ではありません。

 

そのためにも、万が一のことが絶対に起こらない前提の元で東京オリンピックをむかえていただきたいですね。

 

それに加えて新国立競技場は他の競技場と比較するとコストがかかっているため、オリンピック終了後には稼働率・収益性を重視しかつ長い期間利用される競技場になることが求められています